なぜ?同じ場所で結膜下出血を繰り返す…。
早く治す方法ってある?
「結膜下出血が同じ場所で繰り返される理由」を、お医者さんに聞きました。
結膜下出血を引き起こす病気や、症状を悪化させるNG行動についても解説します。
なぜ?“同じ場所”で「結膜下出血」を繰り返す理由
「目をこする」「まばたきを繰り返す」「コンタクトレンズのつけ外し」などにより、再び同じ箇所の血管が破れ、出血してしまった可能性があります。
結膜下出血とは?
結膜下出血とは、白目の表面を覆っている「結膜」の下にある細い血管が破れて、出血を起こしている状態です。
白目全体が真っ赤になったり、一部分だけ赤くなったりします。
通常、1~2週間程度で自然に治っていきます。
結膜下出血を引き起こす5つの原因
結膜下出血を繰り返す場合、
- 結膜弛緩症
- ドライアイ
- コンタクトレンズの誤った使用法
- 血液疾患
- ストレス過多
などの原因が考えられます。
以下、原因別の主な症状の特徴を解説していきます。
深刻な病気が隠れていることもあるので、当てはまる症状がないかチェックしてみてください。
原因① 結膜弛緩症
出血が起こりやすいため、結膜下出血を繰り返しやすくなると考えられています。
眼球結膜が弛んでいると、まばたきや視線を移動させる際によく動くようになります。
すると、眼球結膜の毛細血管が引っ張られたり、こすれたりして、結膜下にある血管に傷がついて結膜下出血が起こる場合があります。
こんなことに心当たりはないですか?
- 涙がよく出る
- 涙がこぼれる
- 目に異物感がある(ゴロゴロする・しょぼしょぼする・何か挟まっている感じがする)
- 白目部分の膜が黒目を覆うように乗り上がっている
上記に当てはまる場合、結膜弛緩症が疑われます。
結膜弛緩症は、「加齢に伴う眼球結膜の弛み」が原因のケースが多いと考えられおり、40歳以上の人に多くみられます。
結膜弛緩症の症状に心当たりがある場合は、「眼科」を受診しましょう。
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原因➁ ドライアイ
こんなことに心当たりはないですか?
▼ドライアイにつながる行動
- スマホ・パソコンを長時間使用している
- コンタクトレンズを長時間使用している
- 乾燥した環境で過ごしている
▼ドライアイの症状
- 目の乾き
- 目の痛み・かゆみ
- 目やにが増えた
- 目がゴロゴロする
- 目の不快感
- 目が重たく感じる
- かすみ目
- 涙が出やすい
ドライアイが疑われる場合は、「眼科」を受診しましょう。
ドライアイは、眼科を受診して「シルマーテスト」という検査を受けることにより、判定できるケースが多いです。
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原因③ コンタクトレンズの誤った使用法
こんなことに心当たりはないですか?
- コンタクトを常用している
- コンタクトのフィッティングが合っていない
- 目に痛みがある
- 目がゴロゴロするような異物感がある
上記に心当たりがある場合、コンタクトの誤った使い方によって、結膜下出血を繰り返している可能性があります。
原因④ ストレス過多
すると、目の血流が悪化してしまい、結膜下出血が起こりやすくなる可能性があります。
※ストレスと結膜下出血の関連性は、まだはっきりとは分かっていません。
こんなことに心当たりはないですか?
- 仕事や家庭で人間関係に悩んでいる
- 仕事の量が多い
- 仕事や家事で疲労が溜まっている(休息が足りていない)
- 睡眠不足が続いている
上記に当てはまる場合、ストレスが溜まってしまっている可能性があります。
ストレスはこまめに発散しよう
過剰なストレスを自覚している場合は、
- 6~8時間程度の十分な睡眠時間を確保する
- 腹式呼吸で深呼吸する
- 一日の中で、好きなことをする時間を設ける
といったことを意識してみましょう。
6~8時間程度の睡眠時間はあくまで目安なので、「朝に疲労感が残っていない」「日中に眠気を感じない」という状態を目指すようにしましょう。
深呼吸は、ストレスを緩和して、自律神経の乱れを改善することが期待できます。
どこでも手軽にできるので、仕事や勉強の合間等、時間があるときに行うようにしてください。
「音楽を聴く」「映画やドラマを観る」など、一日の中で自分の好きなことをする時間を作り、リフレッシュすることも大切です。
原因⑤ 血液疾患(白血病)
白血病などの血液疾患は、子どもから大人まで、幅広い世代で発症する可能性がある疾患です。
また、「放射線治療や化学療法を行っている」「特定のウイルスに感染している」「生まれつきの病気」等が原因の場合もあると考えられています。
こんなことに心当たりはないですか?
- 数日経っても結膜下の出血が止まらない
- 全身の倦怠感
- 動悸・息切れ
- 発熱
- 風邪のような症状が続く
- 鼻血が出やすい
- 歯肉から出血しやすい
- アザができやすい
上記の症状に心当たりがある方は、「内科」で受診しましょう。
内科では、血液検査を行うことで血液の病気にかかっていないか判断できるケースが多いです。
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自分で早く治す方法はある?
「治す」のではなく、「悪化させない」ことを意識するとよいでしょう。
※結膜下出血は、1~2週間程度で症状が落ち着くケースが多いです。
以下の行動は症状を長引かせたり、悪化させたりする恐れがあるため、控えてください。
症状を長引かせる・悪化させる「NG行動」
- 目をこする・かく
- コンタクトレンズを使用する
- 水道水で目を洗う
- 点眼薬を頻繁に使用する
- お酒を飲む
- 激しい運動をする
- スマホ・PCを長時間使用する
市販の目薬は使用していい?
点眼薬を使用しても症状が改善しないケースが多いと考えられています。
頻繁に点眼薬を使用することで、逆に症状の悪化を招く恐れもあります。
原因をはっきりさせるためにも、一度眼科で受診して、医師の判断を仰いでください。
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早めに医師に相談を!
また、糖尿病・高血圧・動脈硬化等の病気が原因で結膜下出血を繰り返している場合、病院を受診せず放置すると、症状が悪化してしまう恐れがあると考えられます。
早めに「眼科」で受診してください。
病院ではどんな治療をするの?
症状を起こしている原因に合わせて、
- 血管を強化する内服薬(血管強化剤)
- 血液を吸収する薬剤(血栓溶解剤)の結膜化への注射
といった治療を行うことがあります。
ただし、結膜下出血は原因不明なケースも多いため、体内に吸収されるまで様子を見ることもあります。
医師に症状を伝えるポイント
- いつ頃から結膜下出血を繰り返すようになったか
- 目に起きている症状(目やにが多い・見え方に問題がある等)
- 目以外の気になる症状(歯茎からの出血・倦怠感・アザができやすい等)
眼科では、眼底検査を行うことにより、「血が止まりにくい病気を発症している可能性がある」と診断されることがあります。
その場合は、他の病院・診療科を紹介してもらい、詳しく検査する流れになるのが一般的です。
げんせん: epark.jp