頭頂部がズキズキする…。
頭頂部のズキズキ頭痛の原因について、お医者さんに聞いてみました。
すぐに行える対処法も紹介するので、頭痛を抑えたい人は必読です。
頭頂部のズキズキ頭痛「よくある3つの原因」
それぞれの頭痛の特徴
緊張型頭痛 |
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片頭痛 |
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後頭神経痛 |
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病院に行った方がいいの?
緊張型頭痛や片頭痛、後頭神経痛は、深刻ではないケースが多いですが、何か他の病気が隠れている可能性もあります。
今までなかった頭痛が現れた場合や、慢性的な頭痛でお困りの場合は、一度病院で診てもらいましょう。
緊張型頭痛とは?
頭が締め付けられるような鈍い痛みが続きます。
緊張型頭痛かも…痛みを和らげるには?
- 体を温める
- ツボを押す
- 肩回しストレッチ
- 上半身を伸ばすストレッチ
などの対処で血流をよくすると、症状が緩和される場合があります。
体を温める
- 40度くらいの湯船に浸かる
- 蒸しタオルを首や肩に当てる
上記の方法で、体を温めましょう。
また、就寝の2~3時間前に入浴すると、寝つきがよくなるのでおすすめです。
ツボを押す
風池・百会などのツボを押すことで、頭痛が緩和される場合があります。
息を吐きながら10秒ほどかけて、ゆっくりツボを指圧しましょう。
ツボの種類 | ツボの位置 |
風池 | 後頭部のくぼみと、耳の後ろの尖っている骨との中間 |
百会 | 頭頂部中央のくぼんだ部分 |
肩回しストレッチ
- 肘を軽く曲げて両手を握り鎖骨前まで持ち上げる
- そこから両肩を前方に回す
- 次は後方に回す
- 前後交互に1セット10回を目安に、1日5セットを目安に行う
上半身を伸ばすストレッチ
- 背もたれのあるイスに座る
- 両手を組んで、両腕を頭上まで伸ばす
- イスにもたれた状態で上半身を後方にゆっくり反らす
- ③②のまま体を右側に傾ける
- 次に体を左側に傾ける
- 左右それぞれ1セット10回、1日5回を目安に行う
背中・脇を伸ばすことを意識して行いましょう。
イスは背もたれがしっかりしているものを使用してください。
片頭痛とは?
ズキンズキンと脈打つような痛みを感じます。
片頭痛かも…痛みを和らげるには?
痛みを感じる部分に保冷剤や冷却シートなどを当てて、冷やすとよいでしょう。
血管の拡張を抑えることで、片頭痛が緩和することがあります。
「静かで暗い場所でゆっくり休む」「カフェインを適量摂取する」といった対処も効果的です。
後頭神経痛とは?
後頭神経痛とは、首の骨の隙間から出ている神経が過敏になり、痛みが生じる状態です。
ズキズキ・ビリビリするような瞬間的な痛みが走ります。
肩こりや姿勢の悪さ、頚椎の変形、ストレスなどがきっかけで発症すると考えられています。
また、緊張型頭痛持ちの人や高さの合わない枕を使用している人も要注意です。
後頭神経痛かも…痛みを和らげるには?
- 40度くらいの湯船に浸かる
- 蒸しタオルを首や肩に当てる
- 姿勢を正す
- ストレスを溜め込まないようにする
などの対策をしましょう。
後頭神経痛の場合は、5~7日間程度で自然治癒するケースが多いです。
頭痛は市販薬で対処してもいい?
緊張型頭痛・片頭痛と診断されている場合、鎮痛薬を服用しても構いません。
「ノーシン」などのアセトアミノフェン配合の市販薬がおすすめです。
ただし、鎮痛薬を長期間使用していると、薬を服用していないときに頭痛が起こる場合があるため、週に2回以下の使用にとどめましょう。
また、後頭神経痛の場合、市販薬では解消できないことがあります。自己判断で市販薬を使うのは避けましょう。
こんな症状がでたら脳神経外科へ!
- 経験したことがないほどの強烈な痛み
- 痛みがどんどん悪化していく
- 頻繁に頭痛を繰り返している
- 頭痛が1週間以上続く
- 吐き気・嘔吐・手足の麻痺・言語障害・意識障害などの症状が出現している
- 頭痛薬が効かない
上記の症状が見られる場合は、髄膜炎、くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫など、重い病気のおそれがあります。早急に脳神経外科を受診しましょう。
危険な病気① 髄膜炎
この場合、高熱を伴う頭痛や、頭全体がガンガン響くような痛みにおそわれます。
細菌感染は、学生寮や合宿などの共同生活で拡大することも多いです。
また、喫煙やストレス過多、薬剤(抗生物質・鎮痛剤)の常用などが発症リスクを高めると考えられています。
髄膜炎の症状チェック
- 頭痛
- 発熱
- 吐き気・嘔吐
- 痙攣
- 項部硬直(うなじの硬直)
- 意識消失
髄膜炎かもと思ったら
自己判断で市販薬を服用するのは控えましょう。
また、市販薬を服用した場合は、その薬を病院に持参してください。
危険な病気② くも膜下出血
この場合、破裂によって大出血が起こるため、突如強烈な頭痛におそわれます。
くも膜下出血は、「ハンマーで頭を殴られたような痛み」「頭が割れてしまいそうなほどの痛み」と表現されるほど、最も痛みが強い頭痛といわれています。
40~50歳代の働き盛りの世代に多く見られ、高血圧、アルコールの過剰摂取、喫煙などで発症リスクが高まると考えられています。
くも膜下出血の症状チェック
- 頭痛が始まった瞬間(時間)を特定できる
- 経験したことがないほどの激痛
- 吐き気・嘔吐
くも膜下出血かもと思ったら
救急車を呼んでも構いません。
危険な病気③ 脳腫瘍
高タンパク質・高脂肪食品の過剰摂取、ストレス過多、喫煙、他の臓器にガンが発生している人に多くみられます。
脳腫瘍の症状チェック
- 起床時の頭痛
- 時間が経過するにつれて頭痛がどんどん悪化する
- 吐き気・嘔吐
- 神経症状
(手足のしびれ・痙攣・言語障害・視覚障害 等)
脳腫瘍かもと思ったら
救急車を呼んでも構いません。
危険な病気④ 慢性硬膜下血腫
60歳以上の高齢者やお酒をたくさん飲む人は、発症リスクが高いです。
また、血液をさらさらにする薬剤(抗凝固剤・抗血小板薬)を常用している人、肝臓病や血液疾患がある人にも多く見られます。
慢性硬膜下血腫の症状チェック
- 打撲などの頭部のケガ(軽微なものを含む)から2~4週間経過している
- 頭頂部、または頭全体を押さえつけられているような痛み
- 言語障害
- 筋力低下
- 食欲不振
- 認知障害が見られる
慢性硬膜下血腫かもと思ったら
血腫が小さく軽症の場合、自然治癒するケースがあります。
ただし、症状によっては手術が必要になるケースがあるため、自己判断で市販薬を使用せず、必ず病院で受診してください。
げんせん: epark.jp