子どもの熱が39度に!
病院に行くべき?まだ様子をみても大丈夫…?
お医者さんに、その対処法を聞きました。
病院を受診する目安や、食事や水分のとりかた、看病の仕方を解説します。
まずは「慌てない」こと
発熱は、体がウイルスや細菌をやっつけるための免疫反応です。
無理に冷やしたり、市販薬を使ったりしない方がよいケースもあります。まずは慌てず行動しましょう。
生後3ヶ月未満の赤ちゃんは、すぐに病院へ!
生後3ヶ月未満の赤ちゃんの場合は、38度以上になったら医療機関を受診してください。
赤ちゃんの体は未熟です。高熱に負けてしまったり、体調が急変することもあります。後遺症が残ったり、敗血症・肺炎・髄膜炎のリスクもあるため、迷わず小児科を受診しましょう。
「病院に行くべきか」体調チェックをしよう
「呼吸が苦しい」「顔色が悪い」などの症状がなければ、基本は安静にして寝かせます。
数時間おきに熱を測り、体調に変化がないか観察しましょう。
- 発疹がでている
- 嘔吐・下痢がある
- 飲食がままならない
→子どもの様子を見ながら、症状がつらいときは早めに医療機関を受診しましょう。
- ぐったりしている
- 脱水症状のサインがある
- 会話ができない
- 呼吸が苦しい
→すぐに医療機関に行きましょう。
夜の場合は、急患診療を受診してください。
- 全く動けない
- 意識レベル低下
→救急車の手配をしましょう。
「熱が上がりきったサインがでているか」を確認しよう
熱が上がりきる前に、いくら熱を冷まそうとしても、熱は下がりません。
熱が上がる途中のサイン
- 手足が冷たい
- 「寒い」と言う
- ガタガタ震える
この状態のときは、体を温めてあげましょう。
体を冷やしたり、解熱剤を使っても、熱が下がりにくい状態です。
熱が上がりきったサイン
- 手足が温かい
- 汗をかいてきた
- 顔に赤みがさした
この状態になったら、体をすずしく楽にしてあげましょう。
汗をかきはじめるので、水分補給することが大事です。
39度の対処法(熱が上がりきる前)
熱が上がっている途中は、むやみに体を冷やさないようにしましょう。
子どもが寒がっている場合は、重ね着をしたり、お部屋の温度を高めに調整して、子どもの体を温めてあげましょう。
また、お部屋の湿度を上げてあげると、喉や鼻の中にいるウイルスが繁殖しづらくなります。
加湿器がないときは…
- 塗れタオルを干す
- カーテンに霧吹きをかける
- お湯を沸かす
39度の対処法(熱が上がりきった後)
水分補給だけはしっかり行ってください。
このときに厚着をさせすぎると、汗をかきすぎて脱水症状になるリスクもあります。子どもが暑がる場合は、Tシャツ1枚でもかまいません。
また、発熱後は食欲がないことも多いです。
無理して食べなくても大丈夫ですが、水分だけはしっかり補給してくださいね。
冷やす場所はどこがいい?
「高熱で眠れない」ときの対処法
寒がっている→布団や衣類で保温しましょう。
暑がっている→薄着にさせて大丈夫です。無理に布団をかける必要はありません。
厚着させすぎたり布団をかけすぎたりすると、熱がこもり、余計に具合が悪くなることもあります。
また、エアコンや扇風機の風は、直接体に当たらないようにしてください。
温度:(夏場)25~28度/(冬場)18~22度
湿度:40~60%ほど
おすすめの飲み物
もしあれば、経口補水液がおすすめです。
子どもの口に合わない水分(経口補水液や水など)を無理やり飲ませる必要はありません。
※吐き気・下痢がある場合は、柑橘系の飲み物は避けましょう。
水分がとれない場合
一気にゴクゴク飲ませようとすると、吐いてしまうこともあります。
子どもが欲しがるジュースやスポーツドリンクでもよいので飲ませましょう。
経口補水液は、果汁で少し味をつけてあげると子どもでも飲みやすくなります。
脱水症状のサイン
- 汗をかいていない
- おしっこが少ない
- 泣いても涙が出ていない
- 唇がカサカサ
- 汗をかいていない
- 顔色が悪い
- 吐き気がある
小さな子どもは、あっという間に脱水症状が進むことがあるので、小まめに体調をチェックしましょう。脱水症状がでているのに水分摂取ができないときは、医療機関を受診してください。
おすすめの食べ物
プリンやゼリーなど、食べやすいものでもよいでしょう。
食欲がありそうなら、消化によいうどんやおかゆ、みそ汁、スープなどがよいでしょう。
※嘔吐や下痢がある場合は、脂肪分の多い揚げ物や、食物繊維の多い海藻・根菜・キノコは避けましょう。
よくある質問①「お風呂」に入ってもいい?
ただし、無理して入浴させる必要はありません。
入浴は体力を使います。
無理をさせてまで、入れなくても大丈夫です。
赤ちゃんの場合は、38度の以上の発熱がある場合は、入浴を控えた方がよいでしょう。
熱が下がった後も、シャワーでさっと汗を流す程度から始めてください。
よくある質問②「解熱剤が効かない」なぜ?
また、病気の勢いが強いと、薬を飲んでも熱が下がらないことがあります。
もう一度解熱剤を使うときは、薬の使用方法通りに時間をあけましょう。
また、熱の原因がわからない場合は、自己判断で解熱剤を使うのは避けましょう。
「苦しそうで眠れない・水分をとれない」といった場合で、どうしても市販の解熱剤を使いたい場合は、アセトアミノフェン系統の解熱剤を使って体を一度、楽にしてあげてもよいでしょう。
▼アセトアミノフェン系統の市販薬の例
- 小児用バファリンCII(3歳以上)
- ムヒのこども解熱鎮痛顆粒(1歳~11歳)
など
よくある質問③「痙攣」と「震え」の見分け方は?
ガクガクしていても、声をかけて意識があれば、痙攣ではないでしょう。
意識がなく、視線が一点を見つめて反応がない時は「痙攣」が疑われます。
よくある質問④高熱で「よく寝る」大丈夫?
呼吸も安定しており、寝顔も苦しそうではなくいつも通りであれば、様子を見ましょう。
子どもが息苦しそうにしていたら、早めに受診しましょう。
こんなサインがでたら病院へ
病院に行くべき症状
- 発疹がでている
- 嘔吐・下痢がある
- 飲食がままならない
→子どもの様子を見ながら、症状がつらいときは早めに医療機関を受診しましょう。
早急に病院に行くべき症状
- ぐったりしている
- 脱水症状のサインがある
- 会話ができない
- 呼吸が苦しい
→すぐに医療機関に行きましょう。
夜の場合は、急患診療を受診してください。
救急車を呼ぶ症状
- 全く動けない
- 意識レベル低下
→救急車の手配をしましょう。
お医者さんに伝える3ポイント
- いつから発熱しているか
- 発熱の経過
- 発熱以外の症状(嘔吐、下痢など)
げんせん: epark.jp