※【新製品】AS-10000Lセラピーチェア

大人の「てんかん」は治るの?病院での治療方法は?何科に行けばいい?

大人のてんかんって治るの?

大人のてんかんは治療すれば治るのかどうか、お医者さんに聞いてみました。

大人のてんかんは治療で治るの?

大人の「てんかん」は、適切な治療を受けることで治る可能性があります。

ただし、てんかんの原因・重症度・脳の障害の有無によっては、完治が難しいケースもあります。

てんかんの人には、主に薬を用いて治療を行っていきます。
5年間発作が出なければ、医師の判断に基づいて徐々に薬を減らします。
薬の服用を中断した後も発作が再発しなければ、治ったと判断できます。

「治りやすいてんかん」と「治りにくいてんかん」がある

てんかんには、2種類あります。

  • 特発性てんかん → 治りやすい
  • 症候性てんかん → 治りにくい

という傾向があります。

「特発性てんかん」とは、検査しても脳の損傷が見つからないケースを指します。

一方「症候性てんかん」は、脳の損傷によって起こるケースを指します。
脳腫瘍・頭部外傷後遺症・脳卒中・アルツハイマー病など病気が、発症のキッカケとなります。

成人になってからのてんかん「セルフチェック」

  • 光がチカチカ見える
  • 手がピクピク動く
  • 一点を凝視して動作が止まって、応答がなくなる
  • 全身がけいれんする
  • 体の一部あるいは全体が一瞬ピクンと動く(ミオクロニー発作)
  • 突然体の力が抜けバタンと倒れる(脱力発作)
  • ボーっとする(欠神発作)

※症状は、脳のどの範囲で異常な電気活動(電気発射)が起こるかにより異なります

上記に該当する症状が見られる場合は、てんかんが疑われます。
てんかんは、事故などの危険を伴いやすい症状です。
診断を受けていない人で、症状に心当たりがある場合は、早急に医療機関で受診しましょう。

身近な人にてんかんの発作があらわれたときは

全身けいれんが起きている場合は、まずは安全な場所で寝かせてあげましょう。

また、「体を締め付けているもの」があれば緩めて、呼吸しやすくしましょう。

 

けいれんが治まったら、顔と体を横に向け、発作後の嘔吐による窒息や誤嚥(ごえん)を防いでください。

発作が起こっても、周囲の人は落ち着いて対応することが大切です。

大人のてんかんは何科に行けばいい?

てんかんが疑われる場合は、脳神経内科で受診しましょう。

受診の際は、以下の内容を医師に伝えると、診察がスムーズに進みます。

  • 既往症や治療中の病気
  • アレルギーの有無
  • 家族や親戚で、てんかんを持っている人の有無
  • どのような発作がいつ、どこで、何をしているときに起こったか
  • 発作のその経過はどうであったか

てんかんの診断方法

てんかんが疑われる場合、

  • 血液・尿検査
  • 脳波検査
  • CT検査
  • MRI検査

などを通して、診断を行います。

検査の種類 検査内容
血液・尿検査 「先天性代謝異常」や「脳炎」など、てんかんの原因を見つけるために行います。
脳波検査 脳の神経細胞の過剰な電気的発射を記録し、てんかんの診断を行います。
てんかんの発作型の判定にも役立ちます。
CT検査 脳の画像を撮影する検査です。
脳腫瘍・脳卒中など、脳の病気の有無を調べます。
MRI検査 脳のいろいろな方向の断面を見ることができます。
CT で写らなかった細かい変化を確認します。

てんかんの治療法

  • 薬物療法
  • 外科治療
  • 迷走神経刺激療法
てんかんの治療は、抗てんかん薬を服用して発作を抑える「薬物療法」が主流です。

薬物療法では十分な効果が得られない場合に、「外科治療」や「迷走神経刺激療法」などが検討されます。

治療法① 薬物療法

「抗てんかん薬」を毎日規則的に服用する治療法です。

抗てんかん薬には、

  • 脳の神経細胞の「電気的な興奮」を抑制する
  • 興奮が他の神経細胞に伝わらないようにする

といった効果があり、発作の抑制に役立ちます。

抗てんかん薬は、てんかん発作型・性別・年齢などを考慮して選択されます。
1種類の薬で発作を抑制できない場合は、2種類以上の薬を試用することもあります。

治療法② 外科治療

発作の原因となる部分を切除・遮断する、脳の手術です。
てんかん発作の消失・軽減効果が期待できます。

手術は、薬物治療の効果が弱いときに検討されます。
手術の対象となるのは、発作の始まる部分がはっきりしている「部分てんかん」で、その部分を切除しても障害が残らない人に限ります。

てんかんの外科手術って何をするの?

外科手術には、主に「切除外科」と「遮断外科」2つの方法があります。

「切除外科」とは、てんかん発作の原因である「てんかん原性領域」を切除する手術法のことです。

「遮断外科」とは、脳梁(※)を切り離す手術法のことです。

(※)左右の大脳をつなぎ、情報伝達をはたす「神経線維の束」のこと

治療法③ 迷走神経刺激療法

左の首の迷走神経に電気を流し、てんかん発作を消失・軽減させる治療方法です。

治療の際には、装置を埋め込むために手術が必要になります。

この治療法は、薬物治療の効果が弱いときに検討されます。

「装置を埋め込む手術」の流れ

まず左の首の迷走神経に電極を巻き付けて、リード線を通します。

その後、左胸に「パルスジェネレータ」という刺激発生装置を埋め込みます。

手術は全身麻酔で行い、数時間で終了します。

げんせん: epark.jp