※【新製品】AS-10000Lセラピーチェア

まぶたの「痛くないできもの」の正体。霰粒腫と粉瘤の違いは?病院は何科?

まぶたに「痛くないできもの」ができた…。
これ何?潰したらダメ?

まぶたにできた「痛くないできもの」の原因を、お医者さんに聞きました。

原因ごとに特徴的な症状を紹介するので、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

まぶたの痛くないできもの「よくある原因」

よくある原因 症状の特徴
① 霰粒腫
(さんりゅうしゅ)
  • 硬めのしこりが発生する
  • まぶたを押さえると、コロコロするようなしこりに触れる
  • まぶたが腫れる
② 稗粒種
(はいりゅうしゅ)
  • 1~2mmの大きさの硬いしこり
  • 白っぽい色のしこり
  • 同時に複数発生することが多い
③ マイボーム腺梗塞
  • まぶたの縁に、小さくて白っぽいしこりができる
  • ドライアイ・目の不快感を伴うことがある
④ 汗管腫
(かんかんしゅ)
  • 1~3mmの大きさのブツブツが発生する
⑤ 粉瘤
  • 皮膚の下にしこりのようなものがある
  • 患部が盛り上がる

まぶたにできものがある場合、上記の5つの病気が考えられます。
それぞれについて詳しく解説していきますので、心当たりがないかチェックしてみましょう。

原因① 霰粒腫(硬めのしこりが発生する)

霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは、まぶたにある「マイボーム腺」に涙の脂肪分である「油脂分」が溜まることで、しこりが発生している状態です。

霰粒腫の症状チェック

  • 硬めのしこりが発生する
  • まぶたを押さえるとコロコロするようなしこりに触れる
  • まぶたが腫れて痛む(炎症が起こっている場合)

霰粒腫が発生しやすい人

霰粒腫は、

  • 過剰なアイメイクをしている
  • メイク落としが不十分
  • 日常的に、目の周りを触る癖がある
  • ストレス・疲労が溜まっている

といった人に多くみられます。

栄養バランスやホルモンバランスの乱れ等により、油脂成分が変化したり、マイボーム腺の開口部分の周辺で炎症が起こったりすることで生じると考えられています。
原因不明のケースもあります。

霰粒腫かも、どうすれば?

  • 汗をかいたら、きれいに洗い流す
  • 手洗い前の手指で目に触れない
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • ストレス・疲れを溜め込まない
  • 栄養バランスのよい食事をとる
  • 目周囲のお化粧は避ける(アイメイク、マスカラ等)
  • まぶたの上に温めたタオルを5分程度のせる
  • お風呂で温めてから、まぶたを軽くマッサージする
霰粒腫が疑われる場合は、普段の生活で上記のことを意識してみましょう。

病院に行く目安は?

  • 痛みが出てきた(細菌感染)
  • しこり(腫瘤)がどんどん大きくなっている

等の場合には、眼科で受診してください。

放置していると、しこり(腫瘤)が大きくなって眼球を圧迫することで、視力障害(角膜乱視)を起こす恐れがあります。

また、細菌感染を起こして痛みが生じるリスクも高まると考えられています。

原因② 稗粒腫(複数発生することが多い)

稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは、うぶ毛の毛穴等に発生した「小さいサイズの袋状のできもの」です。
通常、痛みやかゆみ等の症状はありません。

稗粒腫の中には、古い角質が溜まっているため、外側からは白っぽくみえます。

稗粒腫の症状チェック

  • 1~2mm程度の大きさ
  • 白っぽい色
  • 硬いしこり(丘疹)
  • 同時に複数発生するケースが多い

稗粒腫が発生しやすい人

稗粒腫が発生しやすい人の特徴として、

  • 汗をかきやすい体質
  • 水ぶくれができやすい体質

等が挙げられます。

また、男性よりも女性に多いという特徴があります。

皮膚の表面がダメージを受け、小さい毛穴や汗管等がふさがり小さい袋状になることで、皮膚の角質が溜まって発生すると考えられています。

生まれたときからあるケースや、加齢に伴うターンオーバー(※)の乱れにより発生するケースもあります。

※肌の細胞が一定のサイクルで新しく生まれ変わる仕組み。

稗粒腫かも、どうすれば?

放置することで、悪性腫瘍になる等の健康被害が発生するものではないため、そのまま様子をみるという選択も可能です。

病院に行く目安は?

見た目が気になる場合は、眼科または皮膚科で受診するとよいでしょう。

原因③ マイボーム腺梗塞(まぶたの縁に発生しやすい)

マイボーム腺梗塞とは、まぶたの中にあるマイボーム腺(涙を構成する成分である油脂を分泌する腺)がふさがれて、まぶたの縁に小さい白いできものが発生している状態です。

マイボーム腺梗塞の症状チェック

  • まぶたの縁に「小さくて白っぽいできもの」が発生するケースが多い
  • 目の不快感(まばたきしたときの異物感)
  • 涙が出やすい
  • 油脂の分泌不足によるドライアイ

※通常は無症状のことが多いです。

マイボーム腺梗塞が発生しやすい人

マイボーム腺梗塞が発生しやすい人の特徴として、

  • 加齢により油脂の分泌能力が低下している
  • まつ毛エクステンションを使用している
  • 過剰なアイメイクをしている
  • メイク落としが不十分
  • 目元の不衛生

等が挙げられます。

マイボーム腺梗塞かも、どうすれば?

  • まぶたの上に温めたタオル(蒸しタオル等)をのせてマッサージする
  • まぶたの縁をきれいにする
  • 油脂分を多く含む食事を過剰摂取しない
  • 過剰なアイメイクをしない
マイボーム腺梗塞が疑われる場合は、普段から上記のことを意識してみましょう。

病院に行く目安は?

  • マイボーム腺梗塞が突出して異物感が生じている
  • 目に不快感がある
  • 見た目が気になる

等の場合には、眼科で受診するようにしてください。

通常、マイボーム腺梗塞は無症状のケースが多いですが、サイズが大きい場合は、目に異物感が生じることがあります。

また、麦粒腫や霰粒腫が発生しやすくなったり、ドライアイを起こしやすくなったりするリスクも高まると考えられています。

原因④ 汗管腫(1~3mmの大きさのブツブツ)

汗管腫(かんかんしゅ)とは、汗管(汗の分泌に関与している器官)が、皮膚内で増殖することで皮膚表面が盛り上がり、ブツブツが発生している状態です。

汗管腫の症状チェック

  • 上まぶた・目の下などに1~3mmの大きさのブツブツ(良性腫瘍)が発生する
  • まれに全身に発生する

汗管腫が発生しやすい人

思春期以降の女性に多くみられるという傾向があります。

汗管腫の原因ははっきり分かっていませんが、加齢や遺伝的要因が関係しているのではないかと考えられています。

汗管腫かも、どうすれば?

通常、痛みやかゆみがないケースが多いため、様子をみてよいと考えられます。

病院に行く目安は?

  • 見た目が気になる
  • 症状を繰り返す
  • 数が増えていく

場合には、病院を受診して相談することをおすすめします。

実は違う病気だったという可能性もあるため、「症状を繰り返す」「数が増えていく」場合は、念のため病院を受診してください。

眼科または皮膚科で受診するとよいでしょう。

原因⑤ 粉瘤(皮膚の下にしこりがある)

粉瘤とは、皮膚内部に皮脂や垢等が溜まることで、腫瘍が発生している状態です。

発生したばかりのときは、皮膚の下にしこりが触れる程度で表面には症状が出ないため、粉瘤だと気付かない場合があります。

粉瘤の症状チェック

  • 皮膚の下に、しこりのようなものが触れる
  • 患部が盛り上がる
  • 悪臭の原因になることがある
  • 炎症を起こすと痛み・腫れ・膿が出ることがある

粉瘤が発生しやすい人

  • 外傷を負った
  • 打撲した
  • ニキビ痕

等により、発生することがあります。
ただし、原因不明なケースも多いです。

皮膚内部に脱落した皮脂・垢・古くなった角質等が蓄積されることで、腫瘍が発生すると考えられています。

粉瘤かも、どうすれば?

粉瘤はセルフケアのみでの改善が困難なため、病院を受診して相談することをおすすめします。

病院に行く目安は?

  • 粉瘤がどんどん大きくなっている
  • 粉瘤が破れて膿が出ている
  • 発赤して腫れている(細菌感染を起こしている)
  • 痛みが生じている

等の場合には病院を受診してください。

放置して徐々に大きくなってしまうと、「発赤して腫れる」「痛みが生じる」「破裂して膿が出る(炎症性アテローム)」等のリスクが高まると考えられています。

眼科または皮膚科で受診しましょう。

できものは「潰してもいい?」

まぶたの上のできものは、潰さないでください。
潰すことで、症状が悪化したり、細菌感染を起こしたりする恐れがあります。

潰れてしまったときは…

潰れてしまった場合は、水またはぬるま湯で、優しく丁寧に洗い流してください。
石鹸等を使用したり、消毒したりする必要はありません。

また、悪化を防ぐためにも、できるだけ早めに病院を受診することをおすすめします。

人にうつるってホント?

まぶたのできものが人にうつるケースは少ないと考えられています。

ただし、「ウイルス性のイボ」の場合は、人にうつるケースもあります。

ウイルス性のイボは、まぶただけでなくまつ毛の生え際にも発生することが多い、トゲトゲしたできものです。

ウイルス性のイボが疑われる場合は、患部に触れずに安静にして過ごしてください。
病院を受診して、症状に合った薬剤を処方してもらうことをおすすめします。

病院は、皮膚科または形成外科を受診しましょう。

げんせん: epark.jp